新しい国際教育プログラムがスタートしました
Hosei University-UC Davis, Course Exchange Program, E-class

2004年10月からカリフォルニア大学デイヴィス校(UC Davis : University of California, Davis)との新たな試みとして、お互いの教育的機会の発展と学生の相互理解さらには学問のいっそうの進展・充実に向けて、リアルタイムの遠隔講義システムを利用した授業(E-class)を相互配信することになりました。

ESOPの目的と概要

ESOPプログラム・ディレクター
福多裕志(経営学部教授)

交換留学生プログラム(ESOP : Excange Students from Overseas Program)の目的は、「日本のこと」を真剣に学びたいという強い動機を有する海外協定校の学生に対し、英語を媒介にして日本社会を敷衍ふえんするというものです。ESOPは1997年9月に開講し、学期毎に数十名ずつ交換留学生を受け入れてきました。当プログラムの内容を知り私費で留学した学生を含め、8年目に入る今学期で交換留学生の延べ参加人数は160人を数え、法大生の参加者も400人を優に超えています。

プログラムの内容は、日本語学習コースと一般・専門科目コースに分かれ、交換留学生は両コースから自分の日本語能力に見合った日本語学習クラスと、各自の専攻に応じて英語による一般・専門科目を選択履修します。現在開講されている科目は、日本の思想、文化、政治、経済、社会、法律、経営、ジャーナリズムなど多岐に渡り、我が国特有のトピックや日本と諸外国の国際比較論を中心にしたカリキュラムが編成されています。交換留学生、法大生が当プログラムで履修した科目は、協定校および本学各学部の正規の単位として認定されています。

今回、UC Davisのフレッシュマンセミナー「アメリカ社会」の授業を、IT研究センターとの共同プロジェクトとしてリアルタイムで受信し、来春からは本学から同校に向けて「日本の思想(高尾利教名誉教授担当)」をリアルタイムで配信します。ESOPでは、これからもこうした先端的なプログラムを世界に向けて意欲的に展開しようと考えています。

E-Classについて

法政大学アメリカ研究所前所長
八名和夫(工学部教授)

E-Classは国際交流センターと情報技術(IT)研究センター・アメリカ研究所の緊密な連携のもとに実施されている共同事業です。本プログラムを可能とする情報技術とその実装はIT研究センターが文部科学省の採択を受けたオープンリサーチセンタープロジェクトの一環として海外とのリアルタイム遠隔講義・国際会議などを数多く実施してきた経験に基づいています。

特に、E-classにおいては先進的なリアルタイム遠隔講義システムを活用し、異文化に属する学生たちに地理的な制約を越えてリアルタイム・バーチャルな場を提供することにより、全く新しい教育空間を創出することを目指しています。本学IT研究センターの遠隔講義室とUC Davisの遠隔講義室はインターネットを通して接続され、お互いに自分のクラスの延長上に相手を見ながらインタラクティブに講義が進行します。さらに、パワーポイント同期、電子白板機能を実現し、通常のクラスと同様の教材提示を可能としています。2時間に及ぶ講義全体は講義中に並行してデジタルコンテンツ化され、講義終了後、速やかにサーバにアップロードされ受講者が復習のため視聴することを可能としています。このサービスは特に英語を母国語としない日本人学生にとって有用であると考えられます。自動コンテンツ化については、自動字幕作成など、さらに高機能化を目指した研究がIT研究センターで行われています。また、リアルタイム講義に加えてメーリングリストを通じたディスカッションが行われ、活発な意見交換がなされています。近い将来メーリングリストに加えてウェブ上のディスカッションフォーラム・バーチャルオフィスアワーなどの実現も計画しています。このようなインターネットによるリアルタイム講義を核とし、オンデマンド学生支援を援用したグローバルな教育の実践は多くの可能性を秘めており、世界に誇れる先駆的な取り組みと考えています。

コース・スケジュール

第1週 / 10月6日"Bowling for Columbine"
第2週 / 10月13日The Frontier and Mythologies of Violence
第3週 / 10月20日Racial Violence
第4週 / 10月27日Criminals, Gangsters, and the Mob
第5週 / 11月3日Children and the Question of Violence
第6週 / 11月10日Adolescence, Violence, and Two Cultures
第7週 / 11月17日Violence and Gender
第8週 / 11月24日Capital Punishment in the US
第9週 / 12月1日Violence as a Tool of Foreign Policy
第10週 / 12月8日Summary and Conclusion
注)日本時間の水曜日9時20分~11時20分に実施(カリフォルニアでは火曜日17時20分~19時20分。第5週以降は、サマータイム終了により16時20分~18時20分に時間変更)

UC Davisの担当者より

10月から始まったE-class(American Studies-Violence and Culture in the United States and Japan)では、法政大学とUCデイヴィスをインターネットで接続し、太平洋を挟んで9000km近く離れた2つのキャンパスで同時に学生が授業を受けています。UCデイヴィス側では18人の学生が、法政大学側ではアメリカ、イギリス、ドイツ、オーストリア、フィンランド、イタリア、韓国からの交換留学生と本学学生を合わせて22人の学生が授業に参加し、講義とディスカッションを通じて、アメリカ社会の暴力と文化について、日本との比較を交えながら、さまざまな側面から英語で学んでいます。以下に、今回の講義を担当されているUCデイヴィスのメックリング教授からのE-classについてのコメントを紹介します。

Professor Jay Mechling
American Studies Program
University of California, Davis

In my experience giving American Studies seminars for audiences of teachers and journalists from outside the United States, I know that there is a great curiosity about American violence.Americans themselves have many concerns and questions about violence in our society. At the same time, my interest in the cultures of children and adolescents led me to look closer at the popular culture texts (television programs, animé, and manga) created in Japan for Japanese audiences, especially those texts that have a great deal of graphic violence. The violent Japanese popular culture in a very nonviolent society made me curious.

These popular culture texts travel quite well to the United States, as American children watch these television shows and films and read the graphic novels. I wanted to explore with college students the violent media texts as they travel back-and-forth between the United States and Japan. How do the different cultures of these two societies interpret violent stories? What are the relationships between these stories and actual violence in the United States and Japan?

When I sat down to design this course, I knew that I wanted to make the students take an active role in the classroom. A topic like "violence" is good for bringing out students' ideas, and the course topic also lets us talk about American history, race, ethnicity, gender, and social class. So far our liveliest discussion in this course has been about racial violence. I have been very happy with the discussions and I learn a great deal from my students.

受講生のコメント

ヒラリー・クロフコーンさん
国際文化学部国際文化学科3年
※トルーマン州立大学からの交換留学生

It is exciting to be a part of the E-class in particular. It provides a forum for exchanging ideas and starting a true international discussion. I hope that in the future we will be able to perfect this technology so as to allow more relaxed, free-flowing discussion and to aid people lacking common languages and customs to communicate more easily.

受講生のコメント

千葉直美さん
社会学部社会政策科学科4年

授業では主に映画を通してどのように文化や人間のモラル、規律、正義が内面化されていくかということを分析していきます。映画の感想を含めながら社会現象と結び付け、日米での意見や感じ方の違いを知るのはとても興味深く、一つのものを見るのにも個人の経験や環境によって解釈の仕方が異なるため、新しい発見をすることがしばしばあります。UC Davisの学生とのディスカッションを通して、メディアと人間の幻想の世界がどれほど我々の生活の中に入り込んでいるのかを学んでいきたいと思います。

  1. Managerial Accounting
    2007.04.21/06.02
  2. Financial Decisions
    2007.06.09/07.28
  3. Organization and Management
    2007.08.04/09.22